市場金利;TIBOR(東京インターバンク取引金利)
TIBOR(東京インターバンク取引金利)は、東京の金融市場における銀行間取引で適用される金利のことを指します。TIBORは、金融機関が他の金融機関から資金を借り入れる際の参照金利であり、日本国内の銀行間で円貨資金の貸し借りに適用されます。
法人への貸出金利(基準金利)にTIBORを利用する
銀行は、法人へ貸出をする際にTIBORを利用することがあります。これにより、ベースレート(基準金利)を完全に市場連動とし、スプレッド(金利の上乗せ幅)を確定します。
TIBORを利用する場合、貸出先は、大手企業であることが多いです。
TIBORの種類とユーロ円TIBORの公表停止
TIBORは、次の2種類に分かれていましたが、ユーロ円TIBORは公表停止されることが決まっています。
2012年に明らかになったLIBOR(London InterBank Offered Rate)不正操作問題を契機として、(中略)
全銀協TIBOR運営機関
全銀協TIBORを「より実際の取引に依拠する指標」とするため、リファレンス・バンクによる呈示レートの算出・決定プロセスの統一・明確化を一つのコンセプトとした「全銀協TIBOR改革」を2017年7月に実施しました。
- 日本円TIBOR:日本国内の金融機関間で行われる円貨による取引の金利です。日本国内での銀行間取引の基準金利として機能します。
- ユーロ円TIBOR:日本国外の金融機関を含む市場で行われる円貨による取引の金利です。主にオフショア市場(日本国外)での円資金の取引に用いられます。
TIBORの設定方法
TIBORの設定方法は、参加する銀行が自らの資金調達コストを考慮して提示した金利を基に算出されます。具体的には、金融機関が互いに資金を貸し借りする際に、無担保で適用される金利として設定されます。
TIBORは、一般に1か月、3か月、6か月、1年の4つの期間で表示され、それぞれの期間での資金調達コストを示します。
TIBORは、融資やデリバティブ取引、金融商品の価格設定など、幅広い金融取引において重要な基準金利として使用されます。また、日本銀行の金融政策や経済状況、国際金融市場の動向などによって変動するため、これらの変動を捉えるための指標としても注目されています。
TIBORは、LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)やEURIBOR(ユーロ圏銀行間取引金利)など、世界の他の主要な銀行間取引金利と並んで、国際金融市場において重要な役割を担っています。
シンジケートローンで活用されるTIBOR
銀行ごとに差のない公表金利であるTIBORは、例えばシンジケートローンで活用されます。
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