講義ノート

SWOT分析とクロスSWOT分析;戦略を考える上での基本の分析

SWOT分析とは

SWOT分析とは、企業やプロジェクトを分析するための代表的なフレームワークです。”Strengths(強み)”、”Weaknesses(弱み)”、”Opportunities(機会)”、”Threats(脅威)”の頭文字を取り、これら四つの要素を列挙し評価して、状況分析や戦略策定を進めるためのフレームワークです。

SWOT分析の由来と目的

SWOT分析の由来は、1960年代のアメリカに遡ります。スタンフォード大学のエドワーズ・ハンフリー教授が提唱した、企業の強み、弱み、機会と脅威を総合的に把握する手法として広く認知されています。

SWOT分析の主な目的は、企業やプロジェクトの現状を評価し、自己を知り、環境を理解することです。強みや機会を最大限に活用し、同時に弱みや脅威からくるリスクを低減・克服するための戦略を策定・実行することが可能となります。

SWOT分析の各要素

Strength
(強み)
・他社に比べて優れている点、競争力がある点です。
・自社の商品やサービスがお客様からどう評価されているか調査しましょう。調査方法は多様ですが、例えばアンケート調査やSNSでの評判、専門家の意見などを参考にすることが一般的です。
・自社の組織体制や技術力、経営資源などの内部要素を考えます。
Weakness
(弱み)
・他社の方が比べて優れている点、競争力がある点です。
・他社に劣ると感じる点、またお客様から改善を求められている点をリストアップしましょう。
・組織の問題、人事・労務問題、設備の老朽化など、多様な要素が影響を及ぼしています。
Opportunity
(機会)
・企業が利益を得るための新たなビジネスチャンスや市場のことを指します。
・市場動向や競合他社の動きを常にチェックすることが必要です。新しく生まれた技術やトレンドがビジネスチャンスに変わることもあります。また、社会の変化や政府の政策なども機会となり得ます。
・すべてが自社にとっての機会とは限りません。自社の強みと結びつくもの、自社が取り組める範囲内のものに絞ることが大切です。
Threat
(脅威)
・自社のビジネスにとって不利となる要素のことです。
・外部環境の変化、新しい競合他社の出現、法律の変更などがそれに当たります。
これらを正確に把握し、どのように対策を立てるかを考えることは、事業の成功を左右します。

SWOT分析の具体的な例

ある飲料メーカーA社の例)

Strength(強み)Weakness(弱み)
自社が保有する独自の技術や長年培ったブランド力、既存商品の高い評価とシェア新進気鋭の競合他社からの攻勢や、新素材への技術転換に伴うリスク、販路の独占化問題
Opportunity(機会)Threat(脅威)
市場の健康志向やエコロジー志向の高まり、新素材のブーム、新興市場の拡大等競合他社の新製品投入や、法規制の厳格化、レアメタル価格の変動

クロスSWOT分析

クロスSWOT分析は、SWOT分析(Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats)の拡張バージョンです。これは、組織の内部の強みと弱み、および外部の機会と脅威を評価するのではなく、これらの要素を相互に関連付けてより深い洞察を得るために使用されます。

  1. 強みと機会の組み合わせ(SO戦略):組織の強みを活用して外部の機会を最大限に活かす方法を特定します。例えば、ある企業が優れた研究開発能力を持っている場合、新しい市場の機会を捉えて革新的な製品を開発することができます。
  2. 強みと脅威の組み合わせ(ST戦略):組織の強みを利用して外部の脅威に対処します。例えば、企業が強力なブランドイメージを持っている場合、新しい競合に対する市場ポジションを維持するためにそのブランドの力を活用することができます。
  3. 弱みと機会の組み合わせ(WO戦略):外部の機会を活用して組織の弱みを克服します。例えば、顧客サービスの弱みを持つ企業が、顧客関係管理(CRM)システムを導入して顧客満足度を向上させることができます。
  4. 弱みと脅威の組み合わせ(WT戦略):組織の弱みが外部の脅威を悪化させないように対策を講じます。例えば、財務的に不安定な企業は、経済の下降や競争の激化に備えてコスト削減や効率化を図る必要があります。

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猿樂 昌之

猿樂 昌之

猿樂事務所(同 つむぐ人たち)の代表です。金融機関向け研修での補足情報や経営の知見を発信しております。よろしければSNSをフォローください。

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