講義ノート

標的市場へのアプローチ;コトラーとDFエーベル

コトラー(Philip Kotler)とDFエーベル(David F. Abell)の標的市場に関する概念は、マーケティングと戦略的市場計画において異なる視点を提供します。それぞれのアプローチの違いを理解することは、ビジネス戦略を策定する際に重要です。

コトラーの標的市場の概念

コトラーのアプローチは、以下のような特徴を持っています:

  1. セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング(STP)モデル:コトラーは市場をセグメント化し、その中からターゲット市場を選択し、製品やサービスをその市場に合わせてポジショニングするプロセスを重視します。
  2. 顧客中心:彼のモデルは顧客のニーズと欲求を中心に据え、市場を理解しようとするものです。
  3. 市場のニーズと企業の能力のマッチング:企業が提供できる価値と市場のニーズとの間のマッチングに焦点を当てています。

DFエーベルの標的市場の概念

エーベルのアプローチは、次のような特徴があります:

  1. 三次元のフレームワーク:エーベルは、顧客グループ、顧客ニーズ、技術/サービスの三つの次元を用いて市場を分析するフレームワークを提案しました。
  2. 市場の広範な定義:彼は市場を、顧客が何を求めているのか(ニーズ)、誰がそれを求めているのか(顧客グループ)、どのようにしてそのニーズを満たすか(技術/サービス)の観点から定義します。
  3. 戦略的選択の重視:エーベルのモデルでは、市場の機会を特定し、それに基づいて戦略的な選択を行うことが強調されています。

2つの概念の主な違い

  • 焦点の違い:コトラーは顧客のニーズと市場のセグメントに重点を置き、エーベルは市場の機会をより広い視野で捉え、顧客グループ、ニーズ、そして提供する技術やサービスの三つの次元を考慮します。
  • 戦略的アプローチ:コトラーは市場のニーズと企業の能力のマッチングに重点を置き、エーベルは市場の機会を特定し、それに基づいて戦略的な選択を行うことを重視します。
  • 市場の定義と分析:コトラーのアプローチはより伝統的なマーケティングの枠組みに基づいており、エーベルのアプローチは市場をより広範に定義し、多次元的な分析を提供します。

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猿樂 昌之

猿樂 昌之

猿樂事務所(同 つむぐ人たち)の代表です。金融機関向け研修での補足情報や経営の知見を発信しております。よろしければSNSをフォローください。

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