経営革新計画|厳しい競争を勝ち抜くために「行政」のサポートを受ける
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当記事は、経営革新計画の策定について平易な言葉で、分かりやすく解説することを目的としています。以下の公式ページとパンフレットも併せてご確認ください。
経営革新計画とは|新事業活動による経営の相当程度の向上
事業主の頭の中には、すでに「経営についての計画」があると思います。それを紙に落とし込んできちんと整理し、見える化したもの(「経営計画」)からスタートし、もう一歩進んで経営のテコ入れの要素まで盛り込んだものが「経営革新計画」となります。
経営計画と経営革新計画
経営計画 | ・様式は自由(一般的な要素は以下) 1.経営理念 2.経営基本方針 3.経営資源の現状 4.実現したいこと 5.財務計画 |
経営革新計画 | ・様式が定まっている 上記に加え、 1.以下の新事業計画が盛り込まれていること ① 新商品の開発又は生産 ② 新役務の開発又は提供 ③ 商品の新たな生産又は販売の方式の導入 ④ 役務の新たな提供の方式の導入 ⑤ 技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動 2.経営の相当程度の向上が盛り込まれていること (次の2つの指標が、事業期間の3年~5年で、相当程度向上すること) ① 「付加価値額」又は「一人当たりの付加価値額」の伸び率 ② 「給与支給総額」の伸び率 |
経営革新計画の様式例
※中小企業庁様式です。都道府県により様式が異なる場合があります。
中小企業庁公式のパンフレットより抜粋しております「経営革新計画進め方ガイドブック(PDF形式:6,938KB)」
経営革新計画を策定し、承認を得るメリット
きちんとした「経営革新計画」をつくるのは、大事なことではありますが、それによって目に見える恩恵を受けられないと後回しになってしまうもの。そこで、「経営革新計画」を策定するインセンティブとして、行政および関連機関により以下のメリットが用意されています。
メリット一覧
保証・融資の優遇 | (1)信用保証の特例 (2)日本政策金融公庫の特別利率による融資制度 (3)高度化融資制度 (4)食品等流通合理化促進機構による債務保証制度 |
海外展開に伴う 資金調達の支援 | (1)スタンドバイ・クレジット制度 (2)クロスボーダーローン制度 25ページ (3)中小企業信用保険法の特例 (4)日本貿易保険(NEXI)による支援措置 |
投資を受ける | (1)起業支援ファンドからの投資 (2)中小企業投資育成株式会社からの投資 |
販路開拓を行う 場合の支援 | (1)販路開拓コーディネート事業 (2)新価値創造展 |
どのような計画が必要?|経営革新となる新事業活動
以下のいずれかの計画が必要です。
- 新商品の開発又は生産
- 新役務の開発又は提供
- 商品の新たな生産又は販売の方式の導入
- 役務の新たな提供の方式の導入
- 技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動
どのような目標を立てる?|経営の相当程度の向上
以下の両方を満たす目標が必要です。
- 「付加価値額」又は「一人当たりの付加価値額」の伸び率
付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
1人あたりの付加価値額=付加価値額/従業員数 - 「給与支給総額」の伸び率
給与支給総額=役員報酬+給料+賃金+賞与+各種手当
「付加価値額」又は 「一人当たりの付加価値額」 の伸び率 | 「給与支給総額」 の伸び率 | |
事業期間が 3年の場合 | 9%以上 | 4.5%以上 |
〃4年の場合 | 12%以上 | 6.0%以上 |
〃5年の場合 | 15%以上 | 7.5%以上 |
※年率3%以上 | ※年率1.5%以上 |
経営革新計画の策定ステップ
- 経営革新の目的を決める
- 経営革新における「新事業活動」を決める
- 新事業活動において、達成したい目標を設定する
- 上記目標を達成した場合の成果を数値で決める
数値は、財務的成果を含める - 関係各者に共有する、また、申請する
経営革新計画の申請手順
申請ができる中小企業の基準
※資本金基準はありません(過去にはありましたが、撤廃されました)
製造業等 | 500人以下 |
卸売業 | 400人以下 |
サービス業 | 300人以下 |
小売業 | 300人以下 |
申請手順
- 都道府県担当部局等へ問合せ
- 必要書類の作成・準備
- 各都道府県担当部局、国の地方機関等への申請書の提出
- 都道府県知事、国の地方機関等の長の承認
(注意)経営革新計画の様式は中小企業庁と都道府県で異なる場合があります
東京都
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