講義ノート
資金繰り表の検証;P/L,B/S,財務の観点でチェック
このページの目次
資金繰り表の検証において、P/L(損益計算書)、B/S(貸借対照表)、および財務観点からのチェック項目を詳しく解説します。
P/L(損益計算書)観点のチェック項目
売上計画に妥当性があるか
- 過去の売上実績と比較して、予測される売上が現実的かどうかを評価します。
- 市場動向、競合他社の動き、経済状況などを考慮して売上予測の妥当性を検証します。
- 可能なら事業部別の売上に分解して検証します
季節要因が考慮されているか
- 事業の性質に応じて、季節変動が売上に与える影響を考慮します。
- 特定の時期に売上が増減する業種(例:観光業、小売業)では、これらの要因を反映させる必要があります。
粗利率が適当か
- 売上原価と売上高の比率を分析し、業界標準や過去のデータと比較します。
- 粗利率の変動が大きい場合、その要因(原価の変動や価格戦略の変更)などの要因を調査します。
経費削減の妥当性があるか
- 経費削減の計画が現実的かつ持続可能であるかを評価します。
- 経費削減が品質やサービスに悪影響を及ぼさないように注意が必要です。
B/S(貸借対照表)も踏まえたチェック項目
回転期間の整合性が保たれているか
- 在庫回転期間、売掛金回転期間、買掛金回転期間などの指標を分析します。
- これらの指標が業界標準や過去のデータと整合しているかを確認します。
納税が織り込まれているか
- 中間納税と決算確定申告での納税と2回の納税が反映されているかを確認します。
固定資産の異動が織り込まれているか
- 固定資産の異動(購入・売却など)が反映されているかを検証します。
- 減価償却に関してはキャッシュフローに足し戻されているか(またははじめから除外されているか)確認します
財務観点のチェック項目
金融機関ごとの返済額が表記されているか
- 企業が取引している金融機関の一覧を確認し、それぞれの金融機関での返済をチェックします。
- 期日一括の借入金については、残高に反映されているか確認します
返済ピッチが正しいか
- 借入金の返済スケジュールを確認し、返済金額が正しいか確認します
期中借入の確実性があるか
- 将来の資金調達計画が現実的であるかを評価します。
- 信用保証協会の空き枠や主力行の保全状況など、金融機関からの追加融資の可能性を検討します。
借入しない場合の資金の余裕
- 借入を行わない場合の資金繰りの余裕を分析します。
- 緊急時の資金調達手段やリザーブ資金の有無を確認します。
金融機関にお勤めですか?
匿名アンケートのご協力をお願いします!
匿名アンケートのご協力をお願いします!
より良い教育プログラム開発のため、
3分程度で終わるアンケートにご協力いただけませんでしょうか?